〜この記事はこんな方にオススメ〜
・フランスのPACS制度について知りたい方
・フランス人とPACSをする予定の方
・PACSの手続きや必要書類を知りたい方
お久しぶりです、Yuzuka(@yuzukanishimura)です。
先日、フランス人パートナーとPACSを行いました!
今回はPACSの手続きで必要だった書類や申請方法について解説します。
私は92県のAsnieres-sur-SeineのMairie(市役所)で行いましたが、必要書類はそこまで変わらないと思うので是非参考にしてください。
PACS(パックス)とは?
PACSとはフランス特有のパートナーシップ制度で、日本語では「連帯市民契約」と呼ばれる制度です。
結婚よりも簡単に契約を結べることや、共同で税金を申請できるなど様々なメリットがあります。実際に税金対策でPACSを行うカップルも多いです。
また、条件はありますがPACSでフランスでのビザを取得することも可能です。
PACSの申請の流れ
1. 必要書類の確認
PACSの締結を行う市役所/区役所にて申請のための必要な書類を確認します。電話または、役所に直接伺い、担当職員に確認することをお勧めします。
この際に外国籍の場合は何が必要か、日本からの書類にアポスティーユ認証は必要か、フランス語以外の書類に法定翻訳は必要か確認しましょう。
2. 書類を集める
必要書類についてはこの後詳しく説明します。
3. 予約を取る
私たちの場合は市役所のサイトで予約を取る事ができました。場合によっては予約が取れるのが1ヶ月後なんてこともあるので、書類の有効期限が切れる前に予約を取りましょう。
4. パックス締結の署名をする
当日は二人で市役所に出向き、PACS申請を行います。特に問題がなければその場でPACS締結の署名をします。PACSをしたという旨が書かれたレセピセを取得して終了です。
PACSの申請のための必要書類
PACSのための必要書類はお住まいの役所で確認できます。基本的な必要書類はどこの市もそこまで変わらないと思うのですが、アポスティーユや法廷翻訳の有無などは市によって変わるので必ず役所に確認してくださいね!
私がPACSのために集めた書類は以下の通りです。これ以外にもフランス国籍のパートナーが集める書類やPACSの申請書などもありますがここでは省略します。
・戸籍抄本
・身分証明書
・戸籍謄本と身分証明書のアポスティーユ認証
・戸籍抄本の法定翻訳
・アポスティーユ認証の法定翻訳
・出生証明書 (EXTRAIT D’ACTE DE NAISSANCE)
・無破産証明書(CERTIFICAT DE NON-FAILLITE)
・日本大使館からのレター
・パックスをしていない旨の証明書 (Certificat de non PACS)
・パスポートとビザのコピー
戸籍抄本
日本の区役所/市役所で取得できます。
私は戸籍抄本を取得しましたが、これから用意を始める方は戸籍抄本を取得することをオススメします!PACSの申請書に両親の出生地を書く欄があり、戸籍抄本では事実確認ができないので…ラッキーなことに私は戸籍抄本で申請が通りましたが、戸籍謄本を取得しといた方が安心です。
また、戸籍抄本(謄本)は発行から6ヶ月過ぎると無効になってしまうので、注意しましょう!
身分証明書
身分証明書は本籍のある区役所/市役所で取得できます。
私は本籍が実家の住所とは異なり、少し遠い区役所に行かなくてはいけませんでした…
戸籍謄本と身分証明書のアポスティーユ認証
アポスティーユ認証は外務省で行います。
詳しいアポスティーユ認証の方法はこちらの記事からご覧ください。
戸籍抄本の法定翻訳
フランスに渡航後、日本人の法定翻訳家にお願いしました。
日本語の通じる法定翻訳家のリストは在仏日本大使館のサイトで確認できます。
アポスティーユ認証の法定翻訳
フランスに渡航後、英/仏の法定翻訳家にお願いしました。
パリの英/仏の法定翻訳家のリストはこちら(p277-280)から確認できます。パリ以外に住んでいる方はこちらのサイトから住んでいる市をクリックし確認する事ができます。
ハーグ条約によりアポスティーユは発行国の言語で提出することができるため、翻訳は必要ないそうです。私は「全てのフランス語以外の書類には法定翻訳を付けるように」と言われたため、念の為翻訳を提出しました。
出生証明書 (EXTRAIT D’ACTE DE NAISSANCE)
PACSを申請する際には本来、出生証明書(Acte de naissance)が必要となります。しかし日本には出生証明書が無い為、それに変わるExtrait d’acte de naissanceを日本大使館が発行してくれます。
私はパリの日本大使館で発行してもらいました。この書類の発行に日本で取得した戸籍抄本(謄本)が必要になります。
無破産証明書(CERTIFICAT DE NON-FAILLITE)
私はパリの日本大使館で発行してもらいました。この書類の発行に日本で取得した身分証明書が必要になります。
日本大使館からのレター
本来PACSを申請する際に必要な慣習証明書(Certificat de coutume)ですが、日本にはこのような書類が存在しません。
そのため、日本大使館では日本には慣習証明書が無いことと必要な事項は出生証明書と身分証明書に記載されていることを書いたレターを発行してくれました。
パックスをしていない旨の証明書 (Certificat de non PACS)
Service-Public.frのサイトからオンラインで取得できます。
私はオンラインで申請してから証明書がダウンロードできるようになるまで3週間ほどかかりました。
用意したのに必要なかった書類
予約当日、無破産証明書はいらないと担当職員に返却されました。
無破産証明書に書いてある重要な事項もあるので、必要な書類なはずなのですが…(笑)
おわりに
いかがでしたか?
フランスでは簡単な手続きと言われているPACSですが、書類集めや法定翻訳などお金も時間もかかるしすごく大変でした。
これからPACSをしようと考えている方の参考になれば幸いです!
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